【秘境駅】根室本線・古瀬駅2020年3月廃止 駅訪問記

JR北海道・根室本線・古瀬駅。北海道屈指の秘境駅として、その界隈では有名な駅です。

数年前に「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ！」で放送され、その当時は女子高生の駅利用者がいたということでしたが、その子が学校を卒業して利用者がいなくなったのか、ついに2020年3月のダイヤ改正にて廃駅になることが決定しました。

周囲に民家の全く無い森の中の秘境駅。

実際どんな駅なのかを詳しくご紹介したいと思います。

【秘境駅】根室本線・古瀬駅 訪問記

2007年9月、古瀬駅に下車。当然利用客は私のみでした。

もっとも当時私はこの駅が秘境駅だったと知らずに降りたので、駅に降り立った時の驚きは非常に大きかったのを覚えています。

下りホームと駅構内

下りホームから白糠駅方向を見たところ。駅構内はとても広く、千鳥式ホームはびっくりするくらい距離が離れています。

留置線にはなにかの検査車両？が停車していました。

下りホーム、音別駅方向。写真奥には線路を渡る陸橋が架かっているのですが、木々が多くてよく見えません。

時刻表

時刻表（2007年）。

帯広・新得方面が 14:21 15:57 17:41 のたった3本、
釧路方面が 7:01 7:46 14:57 16:40 の4本の計7本のみ。

上り列車に至っては午前中のダイヤが組まれていません。

完全に一般利用客を無視したダイヤと言っていいでしょう。

それにしても、最終列車が17時台では、学生でもかなり不便でしょうね。

謎の2階建て駅舎

下りホーム脇に立つ駅舎。周りに何もないのに何故か2階建てです。平屋で広く作ったほうが良かったように思えますが、列車の監視塔代わりにでも使っていたのでしょうか。

ちなみに扉は全て閉鎖されており、待合室としての機能はありません。トイレもありません。

保線員用の詰所として使われているのかもしれません。

駅舎の建物財産標

駅舎の竣工日を示す建物財産標。

ちょっと読みにくいですが、昭和29年6月9日と書かれていました。

1954年竣工ですからかなりの年代物ですね。

駅前風景

ホームから駅前へ続く道。駅舎の脇に道が続いています。

駅舎脇にあった「国有鉄道」の文字。これも貴重ですね。

駅前にはマウンテンバイクの自転車が止めてありました。利用者のものでしょうか。

ちなみに下りホームに上がる階段はこんな感じ。

駅前にはちょっと頼りなさそうな橋が架かっていました。

橋の下には小川が流れています。

駅前左手。この先を数百メートル進むとアスファルトの道に出るようです。

駅前右手。線路沿いに道が続いています。

上りホームに行くにはこの道を先に進む必要があります。

下りホーム側の駅出入口全体。

少し離れて見た駅全体。ほんの少し離れただけで駅が見えなくなります。

ちなみに下りホームの端にも駅前通りに出る道があります。

上りホームへ行くにはこちらが近道。

それにしても酷い道です。

ホーム端の出入口を出て、駅舎を振り返ったところ。

駅前右手の道を進んで上りホームへ行ってみます。

道路はボコボコで酷い砂利道です。

上りホームの風景

上りホーム出入口。これが駅の出入口なのですから驚きです。

構内踏切を渡って上りホームへ行きます。

構内踏切上から音別駅方向を見たところ。

下りホームが遙か先に見えます。ちょっと離れすぎじゃないですかね？

上りホーム全体。こちらも板張りホームです。その割にはホーム長が長いです。

上りホーム側の駅名標。

上りホームから音別駅方向を見る。

上りホームから白糠駅方向を見る。本当にまわりに何も見えません。

ちなみに一日7本の列車の内、6本の列車が下りホームに発着します。

ですので、この上りホームが活躍するのは一日たったの一回だけということになりますね。

上りホーム側にも砂利道が続いています。こちらは駅前左手。農地に続いているようです。

上りホーム駅前右手。こちらを先に進むとアスファルトの道路に出ます。

列車が迎えに来て駅とお別れ

下りホームに上り列車がやってきました。駅ともお別れです。

こんな魅力的な秘境駅が2020年3月で二度と乗降できなくなってしまう、と思うと寂しくてなりません。